色々と便利な池袋に住んでみたい!

腐女子の聖地

オタク女性が集まる街

池袋の東口は様々な商業施設が展開しているが、その中でも異彩を放っているのが何といっても『乙女ロード』だ。この通りは今時な女性オタクにとっては必ずといっていいほど訪れた事がある場所だと断言してもいいだろう。筆者も一度池袋に用事があって訪れたときに軽く見てみたが、確かに女性オタクにとっては喜びそうなお店が集中しているのが見受けられる。

この乙女ロードなるものが注目を集めたのは今から9年ほど前に池袋の新しい象徴としてメディアに取り上げられたことから、この乙女ロードは更なる活性化が行われていった。一部には『腐女子の聖地』と言われているようだが、男性オタクとしてはあまり親しみがないところだと感じる人がいてもしょうがないところだ。一般人観点からしてみれば当然何のことだかといった話題ではある、ただ今やオタク産業もある意味顧客は湯水のようにお金を浪費する文化として完全に定着しているため、企業としても力の入れ具合が半端ない。元々オタク文化に精通している企業にしてみれば欠かすことの出来ない部分でもある。

さて、この乙女ロードについてもう少し話をしてみよう。

乙女ロードの歴史

乙女ロードと呼ばれるようにまでなった池袋東口の通りの原点は1980年代にまで遡る。その当時からアニメグッズとしては業界最大手として現在でも業界を牽引しているアニメイトの他、アニメポリス・ペロといったグッズ関係を取扱う店舗が元から点在していた。またその頃から女性客を中心とした購入層が形成されていたことも関係して、現代の乙女ロードに引き継がれる性質が継承されているというのは目立っている。ただその頃の店舗では女性客をターゲットにした商品を展開していたわけではない、当然ながらこの頃はまだアニメグッズなどを購入するのは子供という常識があった時だ。そこから段々と歪み始めて大きい子供へと派生して行くことになるわけだが、あまり想像したくない絵面でもある。商業面としてもだが、現在でこそ女性向けの同人誌イベントが多く開催されているが、女性がオタク業界でライトなものとして受け入れられる前までは非常にマイナーな文化だったこともあり、基礎的な性質は備わっていたが、骨組みは後から構成されていったというところだ。

女性客をターゲットにし始めたのはやはりアニメイトがきっかけだった、そしてその始まりは2000年のリニューアルオープンに伴って、男性だけでなく女性もターゲットにした商品展開へと切り替えていく。そこから男女共存型のオタク店舗として展開されていったのが、段々女性オタクの、女性オタクによる、女性オタクのための店舗として池袋店は様変わりしていった。この女性オタクをターゲットとした店舗展開は全国レベルで継承されていき、今やどの店舗でも男性向けというよりは女性オタクに好まれる店舗へと変化していった。

この頃から男性オタクの聖地は既に秋葉原へと完全にシフトしたこと、商品もそのように重点的にしたこともあって、池袋では女性客を焦点にした品揃えと店舗を多く構えることとなる。同人誌などを多く取扱うコミックとらのあなでも池袋店舗では男性向けと女性向けを扱う店舗を二つに分けるという、事業展開を見せているほど。それだけこの池袋は既に女性オタクの聖地であるというニーズが現在では固定されている。

また乙女ロードはサンシャインシティに近いところにあるため、施設内にはオタクに関係なく比較的安価な店舗が展開されていることもあり、自分の趣味には絶え間ない投資を行いながらもその他のことにお金を使わないオタク心理とマッチしたことによって、サンシャインシティとしても喜ばしい商業効果の恩恵を受けているという。

もはや一大産業と化している

この乙女ロード、時に盛大な話題を振りまいていることがある。ここ数年でこの池袋の乙女ロードが話題になったのは今から2年前にアニメが放送され、オタク女性達の心を過激なまでに刺激した『黒子のバスケ』が放送されたときだ。この頃、筆者も同人関係を販売している店舗で勤務をしていたが、池袋とは関係のないところだったがまさにその年は黒子のバスケはお祭り騒ぎだった。特に池袋での過熱騒動は半端ではない、バンプレストから発売されているくじ景品『一番くじV』というグッズ関係がハズレ無しで当たる賞品があるのだが、この黒子のバスケをタイアップした商品が発売されると同時に、池袋の乙女ロードが賑わいを通り越した波乱の日となった。

発売日当日、池袋乙女ロードにあるアニメイト池袋店にはなんと何百人という人が商品もとめて並んだという。その後も商品欲しさに多くの女性客が訪れたといわれ、最終的に1,000人単位の人を呼び込むことになった。ちなみにだが、乙女ロードは決して広い通りに面している場所ではないため、そんなところに1,000人規模の人が集中するとなったら確実に迷惑そのものである。欲しいのは重々承知だが、その時ばかりは諦めも肝心という言葉を脳裏によぎらせてくれても良かったのではないかと思う。だがそれもオタクには通用しない話なのかもしれない。注目作品が登場しようものならコレだけの騒ぎを呼ぶことになる池袋の乙女ロード、もはや池袋東口において忘れてはならない女性オタクのための観光名所となっている。

秋葉原とはまた違う

ここからは個人的見解になるが、オタクの聖地である秋葉原と池袋、更に言えば日本各地に聖地と呼ばれている場所は各所に存在しているが、そのどれもが一定した特徴を持っているわけではない。秋葉原は今でこそアニメなどのオタク関係が一番フィーチャーされているが、元は電気街という電化製品の中でも非常にマイナーな部品を数多く取扱っている、また違った街の特色を持っている。電化製品を求めるなら秋葉原、という印象はまだ強く残っているだろう。

そして池袋の場合、こちらは本質からしてアニメ、それも女性たちが喜ぶ産業を中心とした商業展開が行われていることもあって、利用する客層も若干異なっていると見るべきだ。そういった視点で考えてみると、オタクという言葉も非常に奥が深い部分を感じられるため、面白いところだ。そんな女性オタクの聖地、池袋は女性達からどのように見られているのか、その点も少し考察してみよう。